Tuesday 19 December 2017

『映画』The Song of Plastic(Le Chant du Styrene/プラスチックの歌)


The Song of PlasticLe Chant du Styrene/プラスチックの歌)」
  The Art Commission(短編映画特集)より・・・Painting with Light (International Festival of Films on Art)
公開年: 1958
製作国: フランス
監督:  Alain Resnais(アラン・レネ)
見た場所: National Gallery Singapore

 フランスのSociete Pechiney(ペシネー社)が、自社工場で製造されているポリスチレン製品を称揚するために製作を依頼した作品。プラスチックの花園から始まるこの映画は、完成品から原料へと製造工程を逆に辿っていく点がミソである。オーケストラの音楽に合わせて展開する映像は、いかにも往年の短編芸術映画っぽい。素材そのものが持つ意味を伝えるという目的以上に、カメラワークや編集や色や音楽やナレーション、そうしたものの集合による一つの体験として、作品が作られている。あのカラフルで身近なプラスチック製品が、その製造工程を巻き戻して行くと、どんどん大がかりな重化学工業へと変貌していく。あぁ、プラスチックって、石油から作られるんだよなぁ、物からではないんだよなぁ、としみじみ思い出した。その点、教育映画的でもあった。20171111日)

映画の最初、咲き誇るプラスチック
 

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